効果
美肌からガン治療まで
血管の静脈内に、大点滴することにより、血中のビタミンC濃度を一気に高め、美肌、疲労回復、がん治療などの様々な効果を得る目的で行われる点滴が話題になっています。
ビタミンCの抗ガン作用
その起源は古く、1960年代に、病気の予防と健康増進のため多量のビタミンC投与の必要性を提唱していたノーベル賞学者のライナス・ポーリング博士は、ガン患者に多量のビタミンCを投与して延命効果が得られたと発表しました。
しかし、1970年代に米国の医療機関メイヨークリニックの医学者が、多量のビタミンCを投与してもガン患者の延命効果は得られなかったとビタミンCの抗ガン作用に否定的な研究を発表して以降、約30年間ビタミンCによる抗ガン治療は注目されずにきました。
ところが、2005年9月、米国科学アカデミーの機関紙に「アスコルビン酸(ビタミンC)は選択的にガン細胞を破壊する」という研究結果が発表されました。
その研究は、米国国立衛生研究所、米国国立ガン研究所、FDA、アイオワ大学フリーラジカル・放射線研究部門に属するDr.や科学者によりなされ、それにより、再びビタミンCによる抗ガン作用が注目を集めることになり、点滴は、米国や日本で注目の治療法となり普及してきました。
また、2008年8月、米国国立衛生研究所の研究チームが、ガン細胞を植え付けたマウスにビタミンCを大量に投与することで、ガン細胞の増殖を抑制することに成功したと米科学アカデミー紀要(電子版)に発表したことで、さらに医学界で話題を呼んだのです。
メリット
点滴でないと効かない
このようにビタミンCの抗ガン作用は、近年証明されてきたのですが、ポーリング博士のビタミンC投与と、メイヨークリニックの研究者のビタミンC投与とで、ガン患者の延命効果に差があったのは、実は、その投与法に大きな違いがあったからでした。
ポーリング博士は、点滴とサプリメントで、ガン患者にビタミンCを投与したのに対し、メイヨークリニックの研究者はサプリメントでのみ投与したのです。
つまり点滴投与のみが、抗がん作用を示したのでした。
では、点滴投与とサプリメント投与とでは、何が違うのでしょうか。
決定的な違いは、点滴投与では血流に直接大量の高濃度ビタミンCが入るため、一気に血中のビタミンC濃度が高まり短時間で全身にいきわたることで、効果的に病変部分に達するということです。
ビタミンCの抗ガン作用は、自らの酸化作用で強い抗酸化作用をもたらし、ガンなどの変異物質を攻撃すると考えられています。
サプリメントのように経口で摂取した場合、吸収に時間がかかる上、血液中に達する前にビタミンC自身が酸化してしまうため、病変への攻撃力が得られないのです。
少量のビタミンCをワンショットで血管内に投与した場合にも同じことが言えます。
つまり、ビタミンCの治療効果を期待するには、点滴で高濃度に投与する必要があるのです。
※ビタミンCは、通常のサプリメントなどで経口摂取しても10%前後しか吸収されず、大量摂取すると下痢を起こしたり、胃を痛めることがあるため注意が必要です。
当クリニックでは、「点滴療法研究会推奨サプリメント」の高濃度・高吸収型ビタミンC(リポ・スフェリックビタミンC)を取り扱っております。
ビタミンCのアンチエイジング作用
ビタミンCは「抗酸化ビタミン」ともよばれ、体の老化による変調にも有効に働くことが分かっています。
私たちの身体の中では、環境因子やストレスなどさまざまな原因により活性酸素という有害な物質が発生しているのですが、その活性酸素が細胞膜やDNAを損傷することで、さまざまな老化や病気を引き起こしているのです。
もちろん私たちの身体はそれを修復する機能を備えているが、現代の日本人は身体の中で活性酸素が多く発生してしまう環境で生活しています。
高濃度ビタミンCの作用
- ・抗ガン作用
- ・メラニン合成抑制作用
- ・抗酸化作用
- ・皮脂分泌のコントロール作用
- ・免疫力の向上
- ・保水作用
- ・疲労回復作用
- ・鎮痛作用
- ・抗ウィルス作用
- ・デトックス作用
- ・抗炎症作用
- ・ミネラル吸収促進作用
- ・コラーゲンの増加作用
など
この点滴は、強力な抗酸化作用を示すため、病気や老化の原因とされる活性酸素を無毒化すると同時に、抗ガン作用・抗酸化作用・免疫力の向上・疲労回復作用・抗ウィルス作用・抗炎症作用・抗ヒスタミン作用・コラーゲンの増加作用・メラニン合成抑制作用・皮脂分泌のコントロール作用・保水作用・鎮痛作用・デトックス作用・ミネラル吸収促進作用といった美容や生活習慣病に大きな効果があり、その即効性は抜群と言えます。
ビタミンCを多く必要とする方々
- 妊婦・授乳婦
- 喫煙者
- ストレスが多い
- 疲れやすい・慢性疲労症候群
- 紫外線にあたる
- 大量の飲酒
- 激しい運動
- 高齢者
- 持病がある
- 医薬品を常用している
- 化学物質や環境汚染物質の暴露が多い
- 放射能被爆環境にある
たとえば、ビタミンCの抗酸化作用とメラニン合成抑制作用によってシミや肝斑を予防、改善することができ、コラーゲンの産生を活発化させることでお肌のハリ、ツヤを増すことも可能です。その他、アトピーやニキビ、アレルギー性疾患、風邪やインフルエンザの諸症状の緩和、うつ病や睡眠障害・慢性疲労症候群等にも有効です。
Sono メディカル 美容&ヘルスケア クリニックの見解
私たち人間は体内でビタミンCを合成することができないため、継続的に投与を行うことで、より効果的にアンチエイジングを実現できます。
「人の細胞は、1日に1万~2万個が変異により、ガン予備軍になります。免疫力によりそのガン化は抑制されているが、身体の酸化を促進する因子が増えると、老化やガンを始めとしたあらゆる病気になるリスクが高まってしまう。だから酸化を抑えるアンチエイジング医療が重要になるわけです。この点滴は、まさにそうした、抗老化療法の一つです」
施術部位に予期される状態(リスク)
・点滴痛、血管痛
局所的な痛みは点滴速度の調整、血管痛に対しては、マグネシウムの添加、点滴速度の調整、温湿布などで軽減できます。
・口渇(のどが渇く)
高濃度ビタミンC点滴には利尿作用があるため、点滴中はミネラルウォーターでこまめに水分補給を行っていただきます。
・低カルシウム血症
ビタミンCはカルシウムとキレート結合し、尿として外に出す作用があるため、筋肉のけいれん、しびれなど
の症状を認めることがあります。カルシウム製剤を投与することで速やかに改善されます。
・低血糖(めまい、冷や汗、疲労感など)
ビタミンCはブドウ糖と化学構造が極めて似ているため、高濃度ビタミンC点滴により体内に「ブドウ糖が
入った」と勘違いして、血糖を下げるインスリン分泌が増加することがあります。そのためごく稀に低血糖を
生じることがあります。点滴前は食事を摂取してからご来院ください。
・みせかけの高血糖
ビタミンCはブドウ糖と化学構造が極めて似ているため、糖尿病の方で高濃度ビタミンC点滴後に簡易血糖測定をすると高血糖の値が出ることがあります。
自宅で簡易血糖測定器を使用している方は、ビタミンC点滴12時間後は血糖測定を控えて下さい。
・アレルギー
ビタミンCそのものに対するアレルギーは稀で、カクテル点滴の場合に添加したビタミンC以外の成分、またはそれらの化学防腐剤が原因であることがほとんでです。
・施術に伴う上記以外の経過反応
施術を受けられない方
□過去に同様の施術を受けて過敏反応が出たことがある方
□妊娠中または妊娠を予定している方
□授乳中の方
□体調不良または治療中の重度の疾患がある方
□感染症等に罹患している方 等
また、持病、既往歴、内服薬・外用薬、妊娠・出産、その他お肌の状況によってはお受けいただけないことがございます。当院までご相談ください。
施術中は必ず担当医師の指導に従って下さい。医師の指導に従わない場合、十分な施術効果を得られない
だけでなく、様々な障害・合併症が発生する可能性があります。
また、施術後の管理が非常に大切であるため、これを怠ることによって個々の不都合・不具合が生じ、施術の経過、結果にも大きく影響することについて理解し、指示された注意事項を厳守する必要があります。
また、施術後の過程で異常を感じた場合は必ず医師や看護師に報告し、必要時は医師の診察を受け、その指示に従って下さい。